【素人名画館】赤い目の黄金の魚を観る。【Der Goldfisch】

パウル・クレー Der Goldfischニュース、ご報告
パウル・クレー Der Goldfisch

こんにちは、時折、開催するパブリックドメインの世界へようこそ。

パブリックドメインとは著作権保護期間が終了した絵画の事です。

そして僕は絵画の素人。素人のための素人によるパブリックドメインアートの世界。
しばし面倒な事を忘れて名画を一緒に眺めませんか?

今回のキーワードは黄金の魚はカッコいいです。

では出来るだけ掘り下げてみましょう。


赤い目の黄金の魚を見る。

作者のパウル・クレーとは?

パウル・クレー(Paul Klee, 1879年12月18日 – 1940年6月29日)は20世紀のスイスの画家、美術理論家。

ワシリー・カンディンスキーらとともに「青騎士 (ブラウエ・ライター)」を結成し、バウハウスでも教鞭をとった。その作風は表現主義、超現実主義などのいずれにも属さない、独特のものである。

(引用・抜粋:ウィキペディア)

今回も難しいですね、スイスの画家で独特の絵を描く人。100年前ぐらいの人。

ワシリー・カンディンスキー?青騎士? ふむ?

ワシリー・カンディンスキーはロシアの画家で「抽象絵画の創始者」と呼ばれているらしいですね。

青い絵

青い絵

ワシリー・カンディンスキーの「青い絵」。確かに抽象的ですね。

暗いような楽しいような、何を訴えたいんでしょう?
ちょっと素人には難しい作品。

青騎士(ブラウエ・ライター、あおきし、ドイツ語: der Blaue Reiter)は、1912年にヴァシリー・カンディンスキーとフランツ・マルクが創刊した綜合的な芸術年刊誌の名前であり、またミュンヘンにおいて1911年12月に集まった主として表現主義画家たちによる、ゆるやかな結束の芸術家サークルである。日本語では「青騎手」とも訳される。

(引用・抜粋:ウィキペディア)

「青騎士」は芸術年間誌、またはサークルの名前らしいですね。約100年前の画家たちも様々な工夫をして芸術を広めようとしたんですね。

世界大戦前の重苦しい世界の中で絵で表現し続けるとはどういった気持ちだったんでしょうね。

「青騎士」は絵画の枠組みを超えて音楽との融合も目指していたらしく、そうやってとらえると「青い絵」は音を奏でるバイオリンのようにも見えますね。なるほど。

音楽と絵画を融合させても背景は重苦しいですね。重苦しいのは世界大戦の不穏さでしょうか?そうやって見ると戦争時の世界も表現したような絵にも見えてきます。

芸術は不穏さを拭えないのか?

今も昔も芸術とは現在を反映させる鏡のようになっているようです。

あの時代の閉塞感は今の世の中に比べてどうなんですかね。想像もつきません。

いつの時代も「世も末だ」と言っている人がいそうです。

作品:Der Goldfisch

こちらが作品の名前。

訳は「親愛なる黄金の魚」

深海だろうか?黒い海にインパクトのある中心の目の赤い黄金の魚。

四隅には守るように赤い魚がいる。

調べてみるとこのあたりの作品はナチスの迫害を受け「頽廃芸術」との烙印を受けていたという事。とるに足らない芸術という事ですかね?弾圧も受けたみたいです。

第一次世界大戦が1914年から勃発する中で生きたスイスのパウル・クレーは不穏な時代に、何かそんなものを反映してこの絵を描いたのでしょうか?

そうやって見るとこの黄金の魚も暗い海にポツンと必死で威厳を保つ権力者のようでもあります。滑稽でもあり、美しくもある。目の赤さは狂気でしょうか?

体の割にはひれが小さくて速く泳げなさそう。

皆様はどう感じたでしょうか?

パウル・クレーの「Der Goldfisch」今回も僕の目についた作品をご紹介したのですが、やはり面白いですね。

100年経って絵画は残り、かつて第一次世界大戦に従事していた人もしていない人も、もうこの世には居ません。今も孤独に黄金の魚だけは海で泳いでいます。

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